エレクトロニクス

はじめに

シングルチップマイクロコンピュータ(マイクロコントローラ/SCM)とは、一種の統合された回路チップのことです。VLSIテクノロジーを使用して、データ処理能力のあるCPUやランダムアクセスメモリRAM、読み込み専用メモリROM、複数のI/Oポート、割り込みシステム、タイマー/カウンターやその他の機能(ディスプレイドライバ回路、パルス幅変調回路、アナログマルチプレクサ、A/D変換などの回路を含む場合もある)が小型で完全なマイコンシステムとしてシリコンチップに統合されています。SCMは産業コントロールの分野で広く利用されています。1980年代には4ビットや8ビットだったマイクロコントローラは、現在では300 Mもの高速な処理が可能になっています。

基本構造

  • 演算装置

演算装置は、演算ロジックユニット(ALU)、アキュムレータ、レジスタで構成されています。ALUは送られてきたデータの演算やロジック処理を行います。入力は2個の8ビットデータソース(ひとつはアキュムレータから、もうひとつはデータレジスタから)から送られます。加算、減算、AND/OR演算、比較などあらゆるデータ処理が可能で、結果はアキュムレータに保存されます。

演算装置には以下の二つの機能があります。

  • 様々な演算処理を行う
  • 様々なロジック処理やロジックテスト(ゼロ値テストや二つの値の比較など)を行う

演算ユニットで行われる処理は、すべてがコントローラからの制御信号によって行われます。演算処理は命令を生成し、ロジック処理は決定を行います。

  • コントローラ

コントローラは、プログラムカウンター、命令レジスタ、命令デコーダ、タイミング発生器、処理コントローラなどで構成されています。送られた命令を決定するコアのようなものです。マイクロコントローラシステム全体の動作を調整し管理しています。主な機能には以下のようなものがあります。

  • メモリから命令を取り出し、メモリ内の次の命令のありかを示す
  • 命令を解読してテストし、特定の動作に必要な動作コントロール信号を生成する
  • CPU、メモリ、I/O機器間のデータフローの方向を管理/制御する

マイクロプロセッサとALU、カウンター、レジスタ、制御パーツなどとは内部バスで、外部メモリ、I/Oインターフェース回路とは外部バスでつながっています。外部バス(システムバスともいいます)は、データバス(DB)、アドレスバス(AB)、コントロールバス(CB)からなります。I/Oインターフェース回路を経由して様々な周辺機器に接続できます。




出典 : Elephant Robotics資料 Electronics

Indexへ戻る