NVIDIA JetsonデバイスでCVEDIA-RTを使用する

CVEDIA-RTはモジュラーベースのクロスプラットフォームなAI推論エンジンです。決定の手助けとなるシステムの構築のベースとして優れています。開発者やインテグレータの使用を視野に入れて設計されており、ハイレベル/ローレベルの両方のインターフェースで使用が可能です。

本wikiでは、CVEDIA-RTをNVIDIA Jetsonプラットフォームに簡単にインストールし、実際のアプリケーションを構築するまでを説明します。

対応ハードウェア

CVEDIA-RTは以下のプラットフォームに対応しています。

  • Windows
  • Linux
  • NVIDIA Jetson
  • Ambrella

本wikiではNVIDIA JetsonプラットフォームでCVEDIA-RTを使用する場合についてのみ説明します。

システム要件

  • NVIDIA JetPackが動作するNVIDIA Jetsonデバイスのうち、全てのSDKコンポーネントがインストールされており、インターネット接続が可能なもの
    • 本wikiではJetPack 5.1をインストールしたreComputer J4012で検証を行なっています
  • Windows、LinuxまたはMacだインストールされており、インターネット接続が可能なホストPC

NVIDIA Jetson用 CVEDIA-RTインストーラのダウンロード

  • Step 1. こちらのページ上のSign inをクリックします。

  • Step 2. CVEDIAアカウントを新規作成するか、Googleアカウントでログインします。

  • Step 3. NVIDIA Jetsonの下のDownloadをクリックします。

  • Step 4. Docker (Recommended)をクリックしてtar.gzファイルをダウンロードします。CVEDIA-RTインストーラはファイルの中に含まれています。


NVIDIA JetsonへCVEDIA-RTをインストールする

  • Step 1. ダウンロードしたファイルをJetsonデバイス上の新規フォルダに移動し、下のコマンドを使用して解凍します。
tar -xzvf <filename.tar.gz>
  • Step 2. 解凍されたフォルダ内からインストーラのスクリプトを実行します。
sudo ./install.sh

お使いの環境や用途に合わせて、インストーラのメッセージから設定を選択します。

NVIDIA JetsonでCVEDIA-RTを実行する

アプリケーションを実行します。

./run.sh

以下のようにCVEDIA-RTアプリケーションが開きます。アプリケーションには以下のようなプリセットがプリインストールされています。

  • 群衆推論
  • ドローンの検知
  • 落下検知
  • 占有レーンの検知
  • 自動車の車種のカウント
  • 貨物の検知

インターネット接続なしのローカル環境でCVEDIA-RTを実行したい場合には以下のコマンドを使用して実行してください。

./run.sh -U

ただし、特定の機能を使用するためには、必要ファイルやモデルのダウンロードのため、少なくとも一度のインターネット接続が必要です。

プリセット

付属のプリセットを試してみましょう。設定の仕方についても説明します。

  • Step 1. intelligent-transportation-systemsをクリックし、lane-occupancyの横の実行ボタンをクリックします。

モデルファイル、設定ファイル、サンプルビデオなど必要なファイルがダウンロードされ、デモが開始されます。 以下は、レーンがゾーンに分けて表示され、各ゾーン内に何台の車があるかを示すデモの例です。

  • Step 2. アプリケーション上で目的に合わせて設定を行います。バウンディングボックスやラベルで項目のオン/オフ、ゾーンの切り替え、ゾーンに割り当てられている色の変更などが行えます。

  • Step 3. lane-occupancyの横の二つのアイコンでデモの停止/一時停止が行えます。

  • Step 4. lane-occupancyの横の歯車アイコンをクリックし、Edit Sourceをクリックしてビデオストリームの設定を変更します。

選択できるオプションが表示されます。

  • Step 5. ビデオの参照元を選択し、Save Instanceをクリックしてアプリケーションを実行します。

注 : 変更を反映するにはアプリケーションの停止と再実行が必要です。

  • Step 6. 同様に、crowd-estimationからpeople_walkingのアプリケーションを選択し、playボタンで実行します。

上の例と同じように、ビデオストリームなどの設定も変更することができます。


その他

CVEDIA-RTからも詳細なドキュメントが公開されています。

テクニカルサポートと製品に関するフォーラム

ご購入いただいた製品をスムーズにお使いいただけるよう、Seeedでは様々なサポートを提供しています。ご希望に合わせてコンタクトの方法をお選びください。

出典 : Seeed Studio資料 Wiki - Getting Started with CVEDIA-RT on NVIDIA® Jetson Devices

https://wiki.seeedstudio.com/CVEDIA-Jetson-Getting-Started/

*このガイドはSeeed Studioの許可を得て、スイッチサイエンスが翻訳しています。