4.2 ファクトリーファームウェアについて
Elephant Roboticsの製品には、マイクロコントローラベースとマイクロCPUベースの2種類があります(ここではmyCobot/myPalletizerシリーズの製品についてのみ扱います)。
- マイクロコントローラベースの製品
- myCobot 280-M5
- myCobot 320-M5
- myPalletizer 260- M5
- マイクロCPUベースの製品
- myCobot 280-Pi
- myCobot 320-Pi
マイクロコントローラベース/マイクロCPUベースの製品には以下のような違いがあります。
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ハードウェアの構造 : マイクロCPUは単一チップのCPUですが、マイクロコントローラはCPUとその他の回路がまとまった回路チップからなるマイコンシステムです。マイクロコントローラにはCPUのほか、RAM、ROM、シリアルインターフェース、タイマー、割り込みスケジュール回路が搭載されています。
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用途 : マイクロCPUはマイコンシステム内のCPUとして使われるのが一般的で、この用途に適した設計がされています。マイクロコントローラはコントロールを主体とした用途に使用されることが多く、コンポーネントの数を少なく、小型にしたいシステムに適した設計です。マイクロコントローラは少数のコンポーネントで入出力機器のコントロールが行われる用途に適しており、マイクロCPUはコンピュータシステムで情報の処理が行われるような用途に適しています。
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命令セットの特徴 : 上のような用途の違いにより、マイクロコントローラとマイクロCPUの命令セットにも違いがあります。マイクロCPUの命令セットは処理機能を拡張し、パワフルなアドレッシングモードで大量のデータを扱うことができます。マイクロCPUの命令には、ニブル、バイト、単語、2単語が使用できます。アドレスポインタとオフセットを使用すれば、マイクロCPUで大量のデータにアクセスできるアドレッシングモードを使用できます。自動インクリメント/デクリメントモードはユニット/バイトデータや単語/2単語データにアクセスするのに便利です。
以下の簡単なステップでロボットアームに慣れていきましょう。
1. マイクロコントローラベース製品のファクトリーファームウェア - miniRoboFlow
miniRoboFlowには以下の四つの機能があります。
- Maincontrol
- ロボットのドラッグティーチング(手動で記録させた動作) : ロボットのジョイントを直接動かして希望のかたちにし、ボタン動作でその軌道を保存します。協働ロボットの機能を応用したものです。これにより従来の設定方法が抱えていた様々な問題を防ぐことができるため、ロボット分野では新たなテクノロジーとして期待が持たれています。
- Calibration
- ロボットアームの正確なコントロールにはキャリブレーションが必要です。ジョイントのゼロ位置を設定し、モーターの可動域を初期化することで、高度な開発に備えます。
- Transponder
- マイクロコントローラベースのロボットアームには通信の速さと正確さが不可欠です。myCobotではコントロールの命令を底面にあるBasicに送っています。通信が転送され、エンドエフェクタが命令を分析し、目的のアクションを行います。現時点ではmyCobot280は、シリアルポート、Bluetooth、Wi-Fiの3種の通信方法に対応しています。
- Information
- リンクテストは、ロボットアームのモーターとAtomの接続状態を利用した接続検知機能です。myCobotの誤作動を防ぎます。リンクテストを行うと、サーボの接続状態やAtomの通信状態など、ロボットアーム本体に接続されている機器の状態を表示で確認することができます。マイクロコントローラベースのmyCobotでは、そのほかにファームウェアのバージョンもBasicに表示されます。
- リンクテストは、ロボットアームのモーターとAtomの接続状態を利用した接続検知機能です。myCobotの誤作動を防ぎます。リンクテストを行うと、サーボの接続状態やAtomの通信状態など、ロボットアーム本体に接続されている機器の状態を表示で確認することができます。マイクロコントローラベースのmyCobotでは、そのほかにファームウェアのバージョンもBasicに表示されます。
2. マイクロCPUベース製品のファクトリーファームウェア - Pythonサンプルコード
現時点でマイクロCPUベースの製品に対応しているPythonのサンプルコードには以下のものがあります。
- drag_trial_teaching
- drag teaching: ロボットのジョイントを直接動かして希望のかたちにし、ボタン動作でその軌道を保存します。協働ロボットの機能を応用したものです。これにより従来の設定方法が抱えていた様々な問題を防ぐことができるため、ロボット分野では新たなテクノロジーとして期待が持たれています。
- rasp_mycobot_test_gui
- マイクロCPUベース製品用のテストツールです。ロボットアームのキャリブレーションや接続検知の機能を備えています。
- Robot arm calibration : ロボットアームの正確なコントロールにはキャリブレーションが必要です。ジョイントのゼロ位置を設定し、モーターの可動域を初期化することで、高度な開発に備えます。
- Connection detection : リンクテストは、ロボットアームのモーターとAtomの接続状態を利用した接続検知機能です。myCobotの誤作動を防ぎます。
リンクテストを行うと、サーボの接続状態やAtomの通信状態など、ロボットアーム本体に接続されている機器の状態を表示で確認することができます。マイクロコントローラベースのmyCobotでは、そのほかにファームウェアのバージョンもBasicに表示されます。
出典 : Elephant Robotics資料 Factory firmware introduction